復興共同センターと県議団がアルプス処理水放出問題で学習会

15日、福島医療生協の理事長であり医師である斎藤紀先生を講師に原発汚染水問題の学習会をオンラインで開きました。斎藤先生は、社会的検証と科学的検証が必要として、最新の情報や科学的知見を資料として説明しました。現在、社会的には、新聞報道のアンケートを見ても「県内理解は広がっておらす(75%)」、「東電を信頼していない」が過半数を占める状況です。魚類の県内外の流通業者は、「消費者の50%以上は、海洋放出すれば、購入しないとみている」「80%は仕入れをしない」としています。

科学的な検証では、トリチウムの性質を知ることが大事として、トリチウムが放出するベータ線の影響は小さく、細胞一個を貫通できないものの細胞に付着すれば内部被ばくは問題になるといい、アミノ酸に結合した場合、そのままたんぱく質を作るグリシンという形でDNAに取り込まれ,DNAを破壊(切断)するといいます。トリチウムについては、影響が小さいというものの40年にわたる放出で環境への汚染は未知の部分が多く正当化できないといいます。海洋放出は、漁業復興の観点から、魚介類接種の安全・安心の観点から、海洋生態系保護の観点から海洋放出はすべきではない言います。そして、漁業の発展と人間の放射性防護の努力は、海洋生態系の保護と共生の努力と重ならざるを得ず、海をきれいに保つ姿勢こそが求まられるといいます。