事業者からの説明の後、参加された住民の方々による質疑が行われました。事業者であるアカシア・リニューアブルズ社は、外資系企業で日本の再生エネ関連でも経験豊富と言います。参加された住民の方々からは、騒音や低周波音への不安、馴れ親しんだ地域の景観の変化、湯の岳断層や水環境の変化などまた最近起きた風車の火災の対応や耐用年数が過ぎた風車の撤去の問題など様々な不安が出されていました。この3つの事業で最大62基の風車が入遠野地域を取り巻くことになりますから、住民の方々の不安は十分理解できます。そして、事業者が想定する風車の設置範囲には、八七戸の住宅があり、公共施設や学校が近接していますから、住民の不安はさらに高まるのは当然です。「風力発電は来てほしくない」参加者の率直な思いのようです。
事業者は、こうした住民の不安の解決に力を尽くすとともに、解決できなければ大幅な変更や撤退も視野に入れた決断が求められます。国や県など行政は、住民のくらし最優先の立場で再生可能エネルギーの推進を図るべきだと感じました。
